日本語教師になるにはQ&A


このページを見ている方は、日本語や日本語教師の仕事に興味がある方だと思います。

日本語教師とはどんな仕事なのか、どうやったらなれるのかなどを一つずつ紹介していきます。

日本語教師とは?

日本語教師は、文字通り日本語を教える仕事です。英語の先生や数学の先生のように、日本語を教える先生になることです。

誰に教えるの?

じゃあ日本語を誰に教えるかというと、基本的には日本語を母語としない人たちに教えます。

母語というのは生まれてから最初に習得する言語のことで、第一言語とも言われます。母語が英語や中国語、韓国語などの人たちで、第二言語(や第三言語)として日本語を勉強しようと思っている人がたくさんいます。

彼らを日本語学習者と言いますが、日本語学習者に対して、日本語を教えるのが日本語教師です。

日本語を教えるというと、日本で仕事をする外国人ビジネスマンや、研究のため留学に来ている外国人大学生をイメージする人もいるかもしれません。しかし、日本語を学ぼうと思う人の動機や環境は様々です。例えば、以下のような例があります。

例1 )3年前に日本人男性と結婚して日本に住み始めたけど、日本語があまりわからなくて困っているフィリピン人主婦。普段は英語が話せる夫しか話し相手がおらず、地域で孤立していると感じている。日本語を勉強しなければいけないと思って、地域の日本語教室に通い始めた。

 

例2 )出稼ぎのために家族でブラジルからきた両親。子供は小学校に通っているから日本語が上手になってきたけど、自分は工場での肉体労働が多く、日本語を話す機会も少なく、なかなか上手にならない。子供が通っている小学校からの案内なども読むことができない。最近、スカイプでできる日本語のプライベートレッスンを受け始めた。

 

例3)中国からの留学生。日本の大学で勉強するために、民間の日本語学校の進学コースに通っている。来年の日本語能力試験でN1(旧1級レベル)に合格することが目標。学校では読み書き中心で、毎日単語を覚えたり問題集を解いたりしている。

などなど、日本語学習者の背景は様々です。

何を教えるの?

日本語を教えるときは、「話す」「聞く」「書く」「読む」がバランスよくできるように指導するのが基本です。しかし、何がいまその人にとって一番必要なのか、日本語で何がしたいのか、何に困っているかなど、ニーズを考慮して、日本語を教えていく必要があります。

全く日本語を勉強したことがない人は、ひらがな、カタカナから覚えていくのが基本ですが、「本当に簡単な会話だけできればいい」という学習者には「Arigato」「〜wadokodeska」などローマ字を介して教えることもあります。

しかし、基本的には、文字を覚えて、単語を覚えて、文法がわかって、思っていることを伝えられるようになること。つまり、日本語で自由にコミュニケーションをとれるよう支援するのが日本語教師の仕事です。

日本語教師の需要は?

日本では2020年に東京オリンピックが控えていることもあり、訪日外国人数は今後もどんどん増えていくことが予想されます。それに伴い、日本や日本語に興味を持ち、日本語を学びたいと思う人も増えていくでしょう。

そのため、今後、ますます日本語教師も必要とされてきます。

日本語の文法って?

じゃあ、私も日本人だし、日本語が母語だから教えられるかな?と思う人もいると思います。もちろんそうなのですが、正しい文法や語彙の知識、教え方などを知っているとより効率的に、お互いに楽しく学ぶことができます。例えば、日本語を勉強している学習者にこんなことを聞かれるかもしれません。

例1 )「勉強する」と「勉強をする」は何が違うんですか?

 

例2 )「雨が降りそう」と「雨が降るそう」は何が違うんですか?

 

例3 )「書く」は「書いてください」になりますよね。でも、どうして「行く」は「行いてください」じゃないのですか。

多くの日本人は文法的に正しく話せますが、自分がどんな文法のルールの下に話しているかは普段あまり意識しないでしょう。なので、急にこういった日本語の文法の質問が来ると、「うーん、そういうものだから、覚えてくださいね。」と言ってしまうこともあるでしょう。しかし、もしあなたに文法の知識があれば、なぜそうなるのかを説明でき、質問への回答を通して学習者の日本語のレベルをぐぐっと底上げすることも可能です。

ぜひ日本語学習者向けの教科書を覗いてみてください。「外国人がどのように日本語の文法をとらえているのか」を知ると、ふだん何気なく使っている日本語には「こんなルールがあったのか!」「自分はこんな複雑なことを無意識にできているのか!すごい!」ときっと驚くとはずです、笑。

私も日本語を教えてもいいの?

さて、じゃあ私も日本語を教えてみたい!と思ったら、どうすればいいのでしょう。

まず、日本語を教えるのに免許は必要ありません。免許というのは、基本的にそれがないと仕事をしてはいけない職業に与えられます。たとえば、医師免許です。医師免許がない人は、もちろん医療行為をしてはいけませんよね。車の免許がない人も、車の運転をしてはいけません。しかし、日本語教師にはそういった免許は必要ありません。

なぜなら、もし免許制にしたら「近所の困っている外国人」に日本語を教えてはいけなくなります。これだとお互いに困りますよね。隣に引っ越してきた外国人が日本語で困っていても、助けることができなくなってしまいます。なので、日本語教師には免許というものはありません。

じゃあ、誰でも日本語を教えていいのでしょうか?

はい、いいんです!近所で日本語で困っている人がいれば、声をかけて助けてあげましょう。きっと喜びますよ(^^)地域の日本語教室などにも参加してみてください。日本語の勉強を頑張っている学習者がたくさんいますので、彼らの支援をしてあげてください。



仕事として日本語教師をするには?

日本語教師を仕事として行うのであれば、学校などの教育機関に勤めたり、また個人で教えたりすることができます。その場合は持っておいたほうがいい資格はあります。免許ではありませんが、以下の資格を持っていると、「この先生は、日本語教育の基本的な知識がある人だ」「学校でしっかり練習してきた人だな」などと評価をしてもらえます。

日本語教師の有資格者になるには、以下の方法があります。

  1. 日本語教育能力検定試験に合格する
  2. 大学、もしくは大学院で日本語教育を学ぶ
  3. 文化庁が認定した養成講座などで420時間以上の教育を受ける(かつ4年制大学を卒業している)

これらを1つでも満たしていれば日本語の有資格者になることができます。

有資格者になると、個人で教える際に、他の人と差別化ができます。それに、日本語学校などの教育機関で働く際には、これらの資格を求められることがほとんどです。どれか1つでも満たしていれば有資格者なのですが、複数満たしているとさらにアピールポイントになるでしょう。

どこで仕事を探すの?

日本語教師の仕事は、以下のサイトなどで募集がされています。大きくは国内・海外で分かれています。

にほんご書店そうがく社

indeed

日本語教師の集い

ハローワーク

日本村

jegs international

日本語オンライン

日本語教育学会

どこで資格をとったらいいの?

日本語教師の有資格者になるには、以下の3つがあります。

  1. 日本語教育能力検定試験に合格する
  2. 大学、もしくは大学院で日本語教育を学ぶ
  3. 文化庁が認定した養成講座などで420時間以上の教育を受ける(かつ4年制大学を卒業している)

これらを順に説明していきます。

1. 日本語教育能力検定試験

まず、日本語教育能力検定試験についてですが、これはJEES(日本国際教育支援協会)という公益財団法人が実施している試験です。年に一回試験があり、受験資格はありません。誰でも受験をすることができます。この試験に合格すれば有資格者になれるので、一番お金がかからない方法だと言えます。

しかし、合格率は毎年20%ほどで、しっかり準備をしていかないと合格することは難しいでしょう。私もこの試験を受験しましたが、1度目は不合格。2度目の試験で合格をしました。

平成30年度の試験について(JEESウェブサイトより)

出願期間
平成30年6月18日(月)から8月6日(月)まで(当日消印有効)

 

試験日
平成30年10月28日(日)9:00~16:40
受験料 10,600円
試験地 札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、福岡
合否結果通知の発送
平成30年12月21日(金)

2. 大学、もしくは大学院で日本語教育を学ぶ

これから大学に入る方や、大学院に入る方はこの方法があります。大学や大学院で日本語学を主専攻もしくは副専攻として学ぶことで資格を得ることができます。

日本で日本語学や日本語教育学を学ぶことができる大学を、一覧にまとめる予定です。

3. 420時間の養成講座を修了する

独学では難しいと感じている方、これから大学や大学院に入るのは難しいと感じている方も多いと思います。その場合、文化庁が認定した日本語教師養成講座を受講し、修了することでも有資格者になることができます。

コースでは420時間(以上)のカリキュラムが定められていて、理論と実技を学ぶことができます。最短で6ヶ月で卒業できるところが多く、また実習として教壇に立つ経験を積むこともできます。

人前で教えたことがないという社会人で、これから日本語教師になりたい人には一番おすすめします。費用は入学金を含めて50万円〜という学校が多いです。